照明設計解析ソフトウェア「LightTools」最新バージョン8.3リリースのお知らせ - LEDのポータルサイト

照明設計解析ソフトウェア「LightTools」最新バージョン8.3リリースのお知らせ

2015.7.09
ダブルクォーテーション

サイバネットシステム株式会社(本社:東京都、代表取締役:田中 邦明、以下「サイバネット」)は、Synopsys, Inc.(本社:米国 カリフォルニア州、以下「シノプシス社」)が開発し、サイバネットが販売・サポートする照明設計解析ソフトウェア「LightTools(ライトツールズ)」の最新バージョン「LightTools 8.3」の販売を、2015年7月9日から開始することをお知らせします。

LightToolsは、LED照明や液晶ディスプレイ用バックライト、プロジェクター、自動車のヘッドランプや車内灯照明などいわゆる照明光学系の設計・解析を行うソフトウェアです。試作前の設計支援、試作後の詳細解析、実機との比較検証など、幅広い用途で使用されています。

LightTools 8.3では、新たに高度設計モジュール(ADM:Advanced Design Module)機能を追加しました。ADMは、自由曲面を含むレンズ及びリフレクターの設計機能です。これまで形状が複雑で照明設計に組み込むことが困難であった自由曲面を、容易に扱えるようになりました。これにより、光学系システムのエネルギー効率向上や高度な配光制御、革新的な光学系の形状設計が可能になります。さらに、LED光学系システムのための蛍光体機能の拡張や高精度設計のための新機能も追加しました。

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LightTools 8.3 新機能

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◆ 高度設計モジュール(ADM:Advanced Design Module)

高度設計モジュールは、レンズ及びリフレクターの自由曲面を高速かつロバストに設計するための専用ツール群です。自動車のリフレクター型ヘッドランプのようにファセットで構成される面も扱うことができます。光学システムにおける自由曲面は、複雑な照度分布や正確な配光制御のような要求、小型化、エネルギーの高効率化を実現できるという点で従来の光学システムよりも優れています。

さらに、高度設計モジュールは自動車ヘッドランプ設計で定評のあるシノプシス社のLucidShape(ルーシッドシェープ)のアルゴリズムを採用して、ユーザーが面毎に定義した光の照射角度範囲をもとに光学系の形状を自動的に計算・設計できます。この独自の機能的なアプローチ方法によって、設計者は複雑な光学部品の詳細だけではなく、設計対象全体について考えることができるようになります。

高度設計モジュールの主な機能を下記します。
● フリーフォームデザイナー(FFD:Freeform Designer)
所望の配光分布を得られるように自動的に自由曲面のレンズやリフレクターを設計する機能です。特に、LEDやハロゲンランプのように小さい光学システムで有効です。
● マクロフォーカルリフレクター(MFR:MacroFocal Reflector)
それぞれのファセットで光の拡がり角が異なるファセットリフレクターを設計できます。正確な照射パターンのコントロールやビーム端のカットオフラインの形成を必要とする光学製品の設計に有効です。
● プロシージャルレンズ(PCL:Procedural Rectangle Lens)
レンズアレイを含む面を作成します。LED照明器具やシグナルランプのように光の重ね合わせが要求される光学製品で正確に光の分布を制御するために有効です。
● LEDレンズ
さまざまなタイプのLEDコリメートレンズ(※1)を作成できます。高効率かつ高度に要求された光の分布を作成する際に役立ちます。

注釈 ※1:コリメートレンズ:平行光をつくりだすためのレンズ。

◆ LED製品の色問題解決の鍵となる蛍光体モデリング機能の追加や拡張
LightTools 8.3には、蛍光体内部の温度分布や光量分布をモデリングするために必要な新機能が追加されました。蛍光体の特性は、幅広い温度範囲と光量の変化などのさまざまな状況により変化することが知られています。これらの要素は、ハイパワー白色LEDパッケージのような製品の蛍光体層をモデリングする上で大変重要です。上述の新機能(ADM)と温度の光量に依存する蛍光体機能を組み合わせることで、ハイパワー白色LEDパッケージなどの蛍光体を含む光学部品の色度分布や配光分布を高精度にシミュレーションできます。

また、LED照明に利用される蛍光体や拡散板などをカスタマイズするために、非常に柔軟性の高いAPI(Application Programming Interface)が新たに用意され、体積散乱コンポーネントを作成できるようになりました。この体積散乱コンポーネントは動的にLightToolsとリンクすることができ、蛍光体の相互作用を扱うことができます。

さらに、上述の機能をベースに、新しい体積散乱ロガーがLightToolsのユーティリティーに追加され、散乱と蛍光のイベントのログを作成し、光の吸収量やエネルギー損失、波長シフトなど、材質内部で起こったことを今まで以上に詳しく解析・分析できるようになりました。材質内部のエネルギー変化を把握し、光の振る舞いを深く理解することができます。

LightToolsの詳細については、下記Webサイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/lighttools/

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シノプシス社について

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Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、電子製品を開発している革新的な企業のための半導体企業です。世界で15番目に大きなソフトウェア会社として、Synopsysは電子設計自動化(EDA)ならびに設計資産(IP)のグローバルリーダーとして長い歴史を持っています。また、Coverityのソリューションとともに、ソフトウェアの品質とセキュリティテスティングにおいてのリーダーでもあります。先進の半導体を製作しているシステムオンチップ(SoC)の設計者や最高の品質とセキュリティを要求されるソフトウェア開発者のみならず、Synopsysは革新的で高品質、安全な製品を提供するソリューションを持っています。
詳しい事業内容・ニュースはホームページをご覧ください。http://www.synopsys.com/

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サイバネットについて

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サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(※)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスを展開しており、電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、医療、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。具体的には、構造解析、射出成形解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、電子回路設計、汎用可視化処理、医用画像処理など多様かつ世界的レベルのソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。詳しい事業内容・ニュースはホームページをご覧ください。http://www.cybernet.co.jp/

※CAE(Computer Aided Engineering)とは、「ものづくり」における研究・開発時に、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術です。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献しております。

本件に関するお問い合わせ サイバネットシステム株式会社
● 内容について
オプティカル事業部 営業推進グループ/黒木
TEL:03-5297-3703 E-MAIL: optsales@cybernet.co.jp

● 報道の方は
広報室/栗山、渡辺
TEL:03-5297-3066 E-MAIL: irquery@cybernet.co.jp

PR TIMESより

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