LEDコラム第33回:ジャパンソウル半導体記者会見レポート - LEDのポータルサイト - LEDLED

やさしいあかり グリーン照明 LED

第33回:ジャパンソウル半導体記者会見レポート
韓国Seoul Semiconductorの日本法人、ジャパンソウル半導体は3月、LED事業について説明会を開催しました。今回は同社のビジネス戦略についてレポートしたいと思います。

ジャパンソウル半導体記者会見レポート

Seoul Semiconductorは1992年の設立。5つの工場でLEDをエピからパッケージまで手がけており、日本と欧州、米国に現地法人があります。2011年の売上高は7395億ウォン(500億円強)でした。市場シェアは白色LEDで3位、有色LED照明を含めると4位を獲得しています。全社売上高の構成比は、これまでLCDバックライト向けが60%、照明を含めたその他が40%という割合でしたが、2012年は照明向けがバックライトを初めて上回る見込みとのことです。製品の主な採用事例としては、韓国メーカーの自動車、フランス・パリのエッフェル塔のライトアップ照明などを挙げていました。
日本市場では、昨年発生した東日本大震災の影響で節電への関心が高まり、2011年の売上高は前年比60%増を記録しました。用途別では蛍光灯や白熱電球、シーリングライト用途が全体の80%を占めたそうです。2012年度は、西日本が電力不足となる見通しで、LED照明の需要が高まり、昨年と同程度の成長を見込んでいるそうです。さらに、「2016年度には、世界シェアを20%、日本国内シェアも現状の4%から20%まで拡大させたいと思います」(社長 辻伸行氏 )と述べました。

製品では、交流電源で点灯可能なLED「Acrich」シリーズに注力しています。2012年に量産出荷を開始した「Acrich2」シリーズは最新製品で、LEDと制御ICで構成されるモジュールとして販売されています。力率を97%まで向上させ、各国のスペックに合わせて使用できるようにTHDは25%以下に抑えています。従来のLED電球に比べ、寿命は2倍、電力消費は最大で1/2を実現しました。出力は4/8/12/16Wの4品種をラインナップしています。8W品は40Wの電球レベルの出力を実現しています。一般のLED製品はDC電源をACに変換するコンバータが必要となります。これに対し、Acrichシリーズは商用電源で点灯することができます。
また、LEDは一般的に素子より周辺部品の劣化が原因で、寿命を終えるケースが大半です。Acrichシリーズはトランスや電解コンデンサなどの部品点数が少なく、独自の制御ICも長寿命です。部品点数が減ることでコスト削減にも繋がります。Acrichシリーズは、海外では販売が好調ですが、日本ではフリッカが問題視され、苦戦しているそうです。そこで、出力波形をサイン波により近付ける開発が進められています。

Acrich2概要
Acrich2概要
Acrich2概要
Acrich2概要
Acrich2概要

次世代品では、カリフォルニア大学 サンタバーバラ校(UCSB)材料物性工学部 教授 中村修二氏と無極性(m)面GaN-LEDを共同で研究開発を行っています。有極性を用いた従来のGaN-LEDでは、n型とp型の位相がずれているため損失が発生し、高効率化が困難でした。無極性面GaN-LEDであればn型とp型の位相が揃うため、「従来より40~70%の発光効率向上が期待できます。2012年末にサンプル出荷を開始し、2014年までに量産を開始する計画です」(堤氏)。

事業面では、「LEDの供給元が1社に集中しているので、対抗できるサプライヤーを成長することを目指しています」(辻氏)。他の製品では、紫外光LEDに注力しています。現在普及している紫外線LEDは波長360nm程度ですが、同社の製品は255nmまでの短波長化した製品の量産体制が整っています。この製品を殺菌などの医療関連、インクの硬化用途など、今後成長が期待できる分野に展開していく計画です。

製品紹介1
製品紹介2
製品紹介3
製品紹介4
製品紹介5
製品紹介6
製品紹介7


[上原清志,LEDLED]

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