LEDコラム第17回:CEATEC JAPAN 2011 レポート - LEDのポータルサイト - LEDLED

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第17回:CEATEC JAPAN 2011 レポート
アジア最大級のエレクトロニクスとITの展示会「CEATEC JAPAN 2011」が10月4日~8日の5日間、幕張メッセで開催されました。国内大手電機メーカーを中心に586の企業および団体(うち海外:18カ国・地域から158社・団体)が出展し、最先端の技術を多数出展しました。来場者数は17万2137名と人々の関心の高さが伺えます。今回のテーマはIT・エレクトロニクスが牽引する、暮らしや社会、ビジネスのための"Smart Innovation"。豊かで夢のある生活、省エネ・節電対策、安全・安心のための対策など、スマートな社会を実現するための具体的な提案が活発に行われました。その中で、LED関連製品も節電対策などから、ブースが黒山の人だかりなるほど大きな注目を浴びました。

CEATEC JAPAN 2011 レポート

通信技術を生かした照明システムに注目が集まる

今回のCEATEC JAPAN 2011において、LED関連の展示は、照明器具やLEDデバイス、LEDを駆動するIC関連製品など多岐にわたりました。その中で、注目した製品をいくつか紹介したいと思います。
村田製作所は、「LED照明向けワイヤレスセンサネットワーク」を展示しました。LED照明をネットワーク制御し、より一層の省エネに寄与するもので、センサ、通信回路モジュール、高効率電源回路技術により、壁面や天井のアンビエント(間接)照明、タスク(デスク)ライトの照度を最適化して消費電力を低減します。各照明器具には、通信回路モジュールとしてZigBeeが採用されています。ZigBeeでは、照明器具とシステムを管理するPC間のデータ送受信を行い、ユーザーとシステムの間は、タブレットなどのモバイル機器を用いてWi-Fiでコントロールします。ブースでは、照明のオンオフに加え、シーンに合わせて照度や色温度をコントロールするデモが行われていました。
この他、照明システムでは、ドイツメーカーEnOrcean製スイッチによるバッテリレススイッチのデモも実施されました。同製品はスイッチのオンオフ動作により、発電しスイッチ自体を駆動させ、さらにオンオフの情報をワイヤレスで送信します。
タブレットによるコントロールデモ
LED照明用電源モジュール
ZigBee通信モジュールの製品群
EnOcean製スイッチによるバッテリレススイッチ
コントロールされたアンビエント照明


ミツミ電機もバッテリレス無線スイッチを発表しました。「電池交換が不要な他、ケーブルなどを引き出す必要がないため、完全防水への対応も容易。リモコンなどへの実装など、自由な製品開発が実現する」(ブース担当者)とアピールしていました。通信にはISM(2.4GHz)無線を使用し、ZigBeeにも準拠しています。通信範囲は半径20mで、この範囲内に設置されたものであれば、無制限にターゲット側無線モジュールを制御できるとのことです。ターゲット側無線モジュール1個に対し、最大50個までのバッテリレス無線スイッチが組み合わせられます。発電機には、小型ステッピングモータの特性を生かしたものを使用、磁石とコイルによる電磁気誘導の原理を利用し、わずか回転で発電できます。
バッテリレス無線スイッチの説明
発電のデモ
実際スイッチを実装した例


液晶技術を活用した新型LEDモジュール

住友スリーエムは、ユニークな製品を展示しました。同社はTVや携帯電話用液晶ディスプレイの光学フィルム「DBEF(輝度向上フィルム)」を製造・販売しており、今回この原理を利用した「LEDライトミキシングシステム」を展示しました。DBEFは多層薄膜構造からなり、反射型偏光技術を利用するフィルムで、光のうちP波のみを外へ通過させ、S波は反射させて内部へ戻します。このS波を反射させて再度P波とS波を作ることを繰り返すことで、輝度を向上させていく仕組みになっています。今回、サイドエッジに取り付けたLEDからの入射光を、反射率99.5%の反射板と拡散機能を持たせたDBEFで全面に光を広げたモジュールを作成しました。主流の導光板タイプと同じ数のLEDを搭載して比較すると、DBEFタイプは全光束が4800 lm、消費電力が79W、器具効率が86%、重量が6kg。導光板タイプは4100 lm、消費電力は79W、器具効率が82%、重量が12kgと、全光束と器具効率では導光板タイプを上回る結果となりました。また、導光板タイプは重量があり、天井への設置を懸念する声もあります。「BDEF技術を用いた同製品を利用すると、輝度向上だけでなく、重量も半減できるのが強み」と展示スタッフはアピールしていました。一方、課題はミキシングエリアを一定間隔で設けないと十分な光が得られないことです。このため、モジュールに厚みが必要なことを挙げていました。同製品は、来年早々に発売される予定とのことです。
LEDライトミキシングシステムの原理
ライトミキシングシステムとエッジライト導光板方式のスペック比較
ライトミキシングシステムと直下型LED照明との均一性の比較デモ


[上原清志,LEDLED]

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