LEDコラム第50回:ライティングジャパン 2013 - LEDのポータルサイト - LEDLED

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第50回:ライティングジャパン 2013
ライティングジャパン 2013が1月16日~18日の3日間、東京ビックサイトにて開催されました。ライティングジャパン内では、次世代照明技術展、LED/有機EL照明展、東京デザイン照明展という3つの展示会があり、3日間で訪れた来場者は合計1万8357人。最新のLED・有機ELデバイス・製造技術、照明器具、デザイン照明などの展示物に関心が寄せられました。LED照明では、デザインや新機能、新たなコンセプトの商品などがたくさん紹介されていました。

ライティングジャパン 2013

両面受光型太陽電池モジュールを使ったソーラー街路灯
両面受光型太陽電池モジュールを使った「TOMORIe 灯りへ」
「TOMORIe 灯りへ」の災害用電源。ここからスマートフォンや携帯電話などの電子機器も充電できる。
矢木コーポレーションは、採光型両面太陽電池を用いた建材一体型の太陽光発電設備を展示しました。同製品は、旭硝子の両面発電型太陽電池を採用しており、パネルへの直射日光に加え、地面からの反射光なども捉えて、発電できるのが特徴となっています。これまで、駅のデッキやタクシー乗り場などの屋根として採用実績がある他、積雪地で利用されるケースが多いとのことです。通常、太陽電池は60度程度に傾けて設置されますが、同製品は両面で採光でき、垂直に設置することができます。このため、通常の設置では冠雪してしまう場所でも、パネルに雪を全くかぶることなく設置が可能です。両面受光型太陽電池のため、雪の反射で発電効率が高まるそうです。

この他、両面太陽電池を応用した製品として、災害時に電源として利用することができる「TOMORIe 灯りへ」を紹介しました。東日本大震災では、ポータブル発電機などの備蓄がありましたが、スマートフォンや携帯電話、ノートPCなど、電子機器の充電に利用できませんでした。電子機器の電源仕様が商用電源の周波数波形に最適化されており、一般的な擬似正弦波でAC100Vを出力する発電機などでは波形が合わなかったためです。そこで、「TOMORIe 灯りへ」では、商用電源の波長に合わせた正弦波インバータおよび防水コンセントを搭載することにより、電子機器の充電にも対応したとのことです。

SKロッドによるフレキシブル照明。写真のように円状に照明を設置することもできる。
SKロッドの説明パネル。
新興プラスチックは、スポット・間接照明として新たなLEDの発光方法を提案しました。LED光源を入れたBOXからモリテックス製ガラスファイバーハーネスを使用して、離れた場所に光を導き、先端に新興プラスチックが開発した「SKロッド」を取り付けます。これにより、L字、U字などの曲げ加工ができる光源が実現。LEDチップからの発熱などを気にせずに様々な場所に設置することができます。用途として、店舗のディスプレイやスマートハウスなどでの活用を想定しているそうです。

作業用発光ボード「UNOX BORAD」。写真では分かりにくいが発光している。作業用ボードのため強く発光させて利用することはないようだ。
興和は、作業用発光ボード「UNOX BORAD」を紹介しました。LEDを用いたサイドエッジ方式のバックライトでボードの前面を発光させたもので、夜間に屋外で書類作成したりなど、暗い場所での事務作業に最適とアピールしていました。警察や消防などをターゲットにしているそうです。同製品は、光源にLEDを採用しているため、省電力で電源のない場所でも6時間以上連続発光できます。
筐体はハードコート樹脂を採用し、生活防水 IPX4にも対応しています。
面発光輝度は最大1000cd/m2。調光は5~100%で可能。動作温度は-10~45℃です。

「DECO Candle」が実装されたシャンデリア
「DECO Candle」が実装されたシャンデリア
「DECO Candle」が実装されたシャンデリア
エス・ティー・イーは、デコライトシリーズ「DECO Candle」を紹介しました。同製品は光拡散レンズの採用と、ろうそくの炎のような電球形状の組み合わせにより、キャンドルのような煌めきのあるクリアな輝きを実現。現在、使用されている既存の電球器具(E12)にそのまま装着して使用可能です。ブースでは、優れた演色性(Ra80)に加え、消費電力が低い、一般電球より発熱量が少ない、350nm付近の波長をほとんど出さず、光を好む虫がよりつかないというLEDならではの特徴をアピールしていました。

[上原清志,LEDLED]

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