LEDコラム第45回:第14回エコプロダクツ 2012 開催 1/3 - LEDのポータルサイト - LEDLED

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第45回:第14回エコプロダクツ 2012 開催 1/3
「第14回エコプロダクツ 2012」が12月13~15日の3日間、東京ビッグサイトにて開催されました。エレクトロニクス分野以外にも、自動車、食品、OA用品など、環境に関わる様々な産業を対象にした展示会で、17万8501人と多くの来場者で賑わいました。大手電機メーカーはスマートシティやスマートハウスの省エネツールの1つとして、LED製品を紹介していました。一方、中小企業はこれまでにないユニークな製品を数多く展示し、アピールしました。

第14回エコプロダクツ 2012 開催

現在、蛍光管形LED照明は2つの規格を巡り、激しい対立が起きています。パナソニックなど国内の大手メーカーと、オランダPhilips Electronicsなどの海外の大手メーカーがそれぞれ異なる規格を立ち上げて、国内外で認証を取得しようとしています。急激にLEDが普及しつつある日本は、特に注目されており、市場において先手を打とうと躍起になっています。

パナソニックが提唱する「JEL801」は、従来の蛍光灯と付け間違いを防止するため、口金部分が従来の蛍光灯と異なっており、導入する際には器具ごと交換しなければなりません。これに対し、Philipsや韓国Samsung Electronicsが提唱する「G13」は、電圧を調整する安定器を交換する工事が必要になりますが、口金の形状は従来の蛍光灯と同じです。このため、器具を交換する際に掛かるコストをJEL801の半分以下に抑えられるので、現在はG13が優勢となっています。しかし、G13は一部に粗悪品が出廻っており、接触不良による発火や発煙といった事故も報告されています。また、既存の直管蛍光灯形LEDランプ全体に言えることですが、他メーカー器具に誤挿入してしまうと感電・火災・障害のようなトラブルが起こる危険性もあるとのことです。

この隙間をつく製品としてエコプロダクツに展示されたのが、ケイミックスの「ワンダーエコライト」です。同製品は、従来からのJIS規格のG13口金を設置するためのみに使用します。電源供給は本体から配線しており、100Vのコンセントからでも電源供給が可能となっています。安全面では、直管蛍光灯形LEDランプとして国内で唯一、電気製品の安全・安心に利用するための第三者認証制度のS-JETマークを取得しています。

照明を支えるためのみに器具を利用しているので、既存の蛍光灯器具に誤挿入しても、発熱・発煙の問題はありません。簡単な工事で取り付けられ、蛍光灯器具全体を取り替える必要がなく、今までの器具を処分することなく設置できます。環境に優しいのはもちろん、工期も短く、導入費用を軽減できるのがメリットとのことです。

また、電気製品は、力率が1に近いほど電気をムダなく活用できます。日本国内では一般的に0.85以上が高力率製品とされていますが、ワンダーエコライトはAC入力電圧100V時で0.99、200V時で0.90を達成しています。

ワンダーエコライトは、パテントフリーの高輝度シングルチップLEDを336個搭載。発熱の少ないシングルチップLEDパッケージングを採用し、夏期の空調負荷軽減に寄与します。さらに、LED配列とグローブの拡散効果により、面発光に近い均一光を実現し、消費電力を抑えながら明るさは確保したのに加え、高演色LEDを使用することで、色温度4000kの製品では平均演色指数Ra85の高演色性を達成しています。なお、LEDチップは昭和電工製で、パッケージング以降の製造はライトンテクノロジーが担当しています。

筐体の材質は、静電気を起こさないポリカーボネイトを採用しています。透明性・耐衝撃性・耐熱性・難熱性などに優れ、壊れにくく、壊れた場合もガラスのように破片が飛散しません。この他、IP54の防水・防塵機能を持ち、屋外での使用も問題ありません。駐車場や倉庫などへの設置に最適な製品となっています。

本体はAC電源(100~200VAC、50~60Hz)に接続するだけで点灯します。設置作業を軽減することができる他、既存器具を使用しなくても点灯可能です。

電源を口金から取らないため、このように、水に濡れた場所でも設置できる。IP54の防水・防塵機能を持つ。
器具なしで設置できるのも「ワンダーエコライト」の特徴。ブースの天井に設置されたLED照明は、結束バンドで金網に留められていた。
設置場所がフリーのため、こういった設置もできる。


[上原清志,LEDLED]

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